2020年になってから、少しずつニュースを飛び交う「コロナ」という単語。
2月にデートした時は「怖いねー」なんて堤さんと言い合いながらも、どこか他人事。
自分たちの行動を縛られるものではないと思っていたのに。
3月になり学校の臨時休校やイベントの中止が相次ぐようになり、私たちも今は会うのを自粛しよう、ということになりました。
その時はテレビでも「ここ1~2週間が山場」と言っていたので、今は我慢してもどうせすぐに会えると思っていました。
でも状況はどんどん悪くなり…。
ついに4月には…。
そして堤さんとの関係も少しずつひびが入っていってしまうのです。
4月に入り緊急事態宣言が…
この記事を書いている2021年の時点では、もう日常になった緊急事態宣言。
でもこの記事を読んでいるあなたも記憶に新しいと思うのですが、1回目の緊急事態宣言って本当に街から人が消えましたよね。
私たちもご多分に漏れず自粛の波に呑み込まれざるを得ず…。
もうデートのデの字も出せない。
ここでデートと言いだそうものなら、堤さんから非常識者扱いされ別れを告げられるんじゃないか、と思ってしまう状態でした。
あの時はホント誰とも会っちゃダメな圧力が凄かったですよね…
4月いっぱいで終わる…。
本当にそれを願うばかりではありました。
はっきりとLineの回数が減るのがわかる
デートの間隔が開くとLineやメールの頻度も減ってしまう…ということを前回の記事に書いたのですが。
今回、もう3月後半ごろから輪をかけてLineやメールが少なくなったというか…。
もうホント途切れ途切れ、という感じだし、話も全然盛り上がらない感じになってきてしまいました。
それはある意味しょうがない部分もあって…。
なにせお互いステイホームということで、最近どこか行ったという話も出来ないし、次どこにデートしようか、という話も出来ない。
そしてステイホームの話題はどうしたって家の過ごし方の話になりますが、家族でどうした、ああした、という話は私たちは出来るだけ避けてきた話題でもあります。
かろうじてお家時間で見た映画なんかの話はしますけれど、それだって毎日映画を見るわけじゃありませんからどうしたって話題は続かないし、お互い違う映画を見れば「面白そう!」以外の感想もなく…。
とにかく話題が本当になかったのです。
そんなわけで現実的に話題がない、という事情もあり…。
自粛モードの中でお互いどこか「会えなくてもいいや。しょうがないや」と恋愛に前向きになれない気持ちもあり…。
3日に1回、5日に1回、1週間に1回…。
ついに10日間連絡がない状態にもなってしまいました。
それでも自粛という異常自体そのものに心が適応するのが精いっぱいで、堤さんとの連絡を取れない状態がまずいという気持ちになっていなかった、というのが当時の本音です。
むすび:危機が二つある時は片方にしか気づけない
当時のことを思い出すと、もう完全に感覚がマヒってたというか…。
毎日ニュースを見て、これからどうなっちゃうんだろう、という不安の方が大きく、堤さんのことも気にかけてはいたけど、そちらに気を回す余裕がないって感じでした。
さすがに10日連絡がない時は不安にはなりました。
でも普通の時だったらもっと切迫感があったと思うんですけど、当時はコロナを切り抜けられるか、と堤さんのことを両方考えていて、考えているようで実質どっちもちゃんと考えられていないような…。
そんな混乱した時間を過ごしていました。
そして4月が終わり、やっぱり緊急事態宣言ももう少し延長となった5月。
ゴールデンウイーク明けに1通のメールが届いてしまうのです。